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バイアス、偏り [bias]

バイアス (偏り) とは?

ICH-E9では、以下のように定義されています。

臨床試験の計画、実施、解析及び結果の解釈と関連した因子の影響により、試験治療の効果 (用語集参照) の推定値と真の値に系統的な差が生じること

つまり、介入以外の要因によって生じる系統的な誤差のことを「バイアス」と呼びます。
臨床試験では、このバイアスを可能な限り抑えることが、介入効果に関する妥当性な結論を導くために不可欠です。

バイアスの種類

バイアスは大きく分けて、「選択バイアス」、「情報バイアス」、「交絡バイアス」、「分析バイアス」、「公表 (出版) バイアス」の5つがあります。

<選択バイアス>

試験対象の選定や割付の段階で生じるバイアス。効果の出やすい参加者ばかりが含まれることで、結果が偏る。対象の選定基準を厳守することで防止可能。

<情報バイアス>

データ情報を取得する過程で生じるバイアス。測定者や被験者が群の情報を知っていることで、意図的または無意識に結果が影響される可能性がある。評価手順の標準化や盲検化により防止できる。

<交絡バイアス>

交絡因子 (介入とアウトカムの両方に関連する要因) の存在によって因果関係が歪められる。交絡因子を調整する解析や、ランダム化により制御可能。

<分析バイアス>

解析時に研究者が恣意的に被験者を除外するなどにより生じるバイアス。あらかじめ定めた解析計画(SAP) に従うことで防止できる。

<公表 (出版) バイアス>

肯定的な結果のみが公表・引用されるバイアス。試験前にClinicalTrials.govやUMIN-CTRなどのレジストリーへ登録・公開することで抑制できる。

これらのバイアスをできる限り最小化することが試験を計画するうえで最も重要になります。

参考文献

  • 厚生労働省. ICH-E9 臨床試験のための統計的原則 (平成10年11月30日医薬審第1047号)
  • 鈴木ら. ランダム化比較試験. New Food Industry (New Food Indust.). 62 (4): 246-247, 2020.